「大学生たちの生活費」編 年間の生活費は、自宅生で39万3000円、下宿生で111万6900円

 独立行政法人・日本学生支援機構(以下、日本学生支援機構)が2008年4月に発表した「平成18年度学生生活調査結果」によると、自宅から通学する大学生の生活費は(年額)39万3000円、下宿先から通学する大学生の生活費(年額)111万6900円で、70万円以上の差がある。
 「学費」を含めた支出(学生生活費)総額でも、下宿等通学者の学生生活費は自宅通学者の学生生活費を大きく上回っており、その差は62万円。
 また、この調査では、大学や地方自治体が運営する学生寮から通学する学生の場合も発表されており、年間の生活費は75万4600円。自宅通学者と下宿通学者とのほぼ中間の数値となっている。
 (上記の金額は、いずれも国立・公立・私立大学生の『平均』の数値)


居住形態別・【支出】学生生活費の内訳(大学・昼間部) (単位:円)
●自宅
支出 区分 国立 公立 私立 平均
授業料 501,200 511,600 880,000 824,400
その他の学校納付金 8,300 11,200 240,300 206,100
修学費 46,600 47,600 46,900 46,900
課外活動費 40,600 27,300 38,600 38,400
通学費 103,200 118,300 110,900 110,300
小計(学費) 699,900 716,000 1,316,700 1,226,100
食費 99,200 87,500 107,100 105,500
住居・光熱費
保健衛生費 37,200 41,400 43,600 42,800
娯楽・し好費 112,600 112,900 125,400 123,500
その他の日常費 96,200 105,400 125,100 121,200
小計(生活費) 345,200 347,200 401,200 393,000
1,045,100 1,063,200 1,717,900 1,619,100

●学寮
支出 区分 国立 公立 私立 平均
授業料 471,900 511,700 852,200 762,100
その他の学校納付金 11,100 25,200 247,400 191,200
修学費 42,300 54,300 51,100 49,200
課外活動費 47,900 32,100 65,600 61,100
通学費 14,200 44,900 17,700 17,400
小計(学費) 587,400 668,200 1,234,000 1,081,000
食費 228,500 225,000 230,600 230,000
住居・光熱費 128,200 192,200 309,000 266,900
保健衛生費 29,500 42,700 36,300 34,900
娯楽・し好費 128,100 138,600 116,900 119,800
その他の日常費 89,400 117,800 106,600 103,000
小計(生活費) 603,700 716,300 799,400 754,600
1,191,100 1,384,500 2,033,400 1,835,600

●下宿・アパート、その他
支出 区分 国立 公立 私立 平均
授業料 511,800 510,200 938,300 800,800
その他の学校納付金 5,800 13,300 274,400 188,300
修学費 51,400 45,600 53,200 52,300
課外活動費 47,800 33,400 47,100 46,500
通学費 21,100 26,700 33,300 29,700
小計(学費) 637,900 629,200 1,346,300 1,117,600
食費 300,100 244,000 287,200 288,100
住居・光熱費 529,400 477,900 510,300 513,500
保健衛生費 38,100 39,300 43,400 41,700
娯楽・し好費 147,400 127,800 150,000 148,000
その他の日常費 116,100 117,400 130,000 125,600
小計(生活費) 1,131,100 1,006,400 1,120,900 1,116,900
1,769,000 1,635,600 2,467,200 2,234,500

 日本学生支援機構の調査結果の中では、多くの大学が集中する「東京圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)」と「京阪神(京都府・大阪府・兵庫県)」のエリアにおいて、私立大学・昼間部の学生で同条件の居住形態(下宿・間借り)でも、東京圏では約258万円、京阪神では約228万円と30万円近くの差があることが分かった。(下表)


居住形態別・地域別学生生活費の内訳(大学・昼間部) (単位:円)
●自宅
大学 国立 公立 私立 平均
東京圏 1,057,100 1,116,200 1,782,400 1,742,200
京阪神 1,109,800 1,066,200 1,716,800 1,644,000
その他 1,030,600 1,056,100 1,634,800 1,482,200
全 国 1,045,100 1,063,200 1,717,900 1,619,100

●学寮
大学 国立 公立 私立 平均
東京圏 1,254,600 1,035,500 1,987,500 1,962,700
京阪神 1,530,000 1,408,800 2,156,800 2,017,600
その他 1,160,500 1,439,700 2,054,500 1,716,700
全 国 1,191,100 1,384,500 2,033,400 1,835,600

●下宿・アパート、その他
大学 国立 公立 私立 平均
東京圏 1,953,500 1,867,600 2,582,000 2,520,500
京阪神 1,879,500 1,615,700 2,286,900 2,195,000
その他 1,732,800 1,630,600 2,425,600 2,081,700
全 国 1,769,000 1,635,600 2,467,200 2,234,500

●平均
大学 国立 公立 私立 平均
東京圏 1,535,300 1,344,000 2,079,000 2,040,100
京阪神 1,547,400 1,276,100 1,929,700 1,860,600
その他 1,489,300 1,424,100 1,987,400 1,795,100
全 国 1,500,900 1,396,200 2,017,200 1,895,100

同調査(『学生生活調査』)は、2年おきに行われる調査だが、「学生生活費(支出)」の推移を見ると…
(数字はいずれも左から、平成12年・14年・16年・18年の順。平成14年度までは文部科学省が調査を実施)

<国立大学(大学学部・昼間部)>
学費 587,200 627,000 637,700 654,100
生活費 1,051,100 962,900 902,900 846,800
(計) 1,638,300 1,589,900 1,540,600 1,500,900
<公立大学(大学学部・昼間部)>
学費 612,500 637,900 659,400 665,500
生活費 939,000 905,900 802,500 730,700
(計) 1,551,500 1,543,800 1,461,900 1,396,200
<私立大学(大学学部・昼間部)>
学費 1,279,900 1,317,000 1,322,500 1,323,200
生活費 908,100 828,300 739,600 694,000
(計) 2,188,000 2,145,300 2,062,100 2,017,200

 平成12年(2000年)から18年(2006年)にかけて、いずれも「学費は増加」しているのに対し「生活費は減少」している。
 授業料を初めとした「大学で学ぶに際してかかる費用」の負担増に対して、食費・娯楽費・日常費などの生活費を削減し続けていることが読み取れる。同調査では学生を支える側の保護者=家庭の「年間収入」も結果を発表しているが、平成12年「平均:953万円」・平成14年「平均:897万円」・平成16年「平均:842万円」とダウンしていることも、大いに影響しているに違いない。
 景気が好転せず保護者の収入や学生のアルバイト収入も増えない反面、スーパーやコンビニ、ファミリーレストランなどでの食品価格は(値下げ競争もあり)安価になっていることで、かろうじて学生生活への直接的なダメージが少なくて済んでいる…という状況でもある。

 学生自身は、電話代を「家族割引」などの低価格の料金プランの利用にする、趣味の書籍購入を控える、旅行や飲み会などの回数を減らす、外食を減らし自炊をする…などの"生活防衛"をしているようだ。
 この影響で「書籍からの知識を得る機会が減る」ことや「食費を切り詰めることで健康を害する」ようなことも危惧される。

アルバイトの収入も依然「頼り」に

 「平成18年度学生生活調査結果」(日本学生支援機構)によると、アルバイトに従事する学生の割合は前回(平成16年度)調査より0.4ポイント減少の76.4%。大学生たちの「アルバイト収入」への依存は依然として高い。大学が、在籍する学生を生活面で支援することを意義としてアルバイトを斡旋・紹介しているケースも多くあり、アルバイトに励む大学生を一概に『もっと勉学に励むように』と非難することはできない。
 同調査では、「週間平均生活時間」として大学生の勉学・サークル活動・アルバイトに費やす時間も発表している。


設置者別週間平均生活時間 (単位:時間)
●自宅
区分 大学の授業 授業関連の学習
(予習・復習)
授業外の学習 文化・体育等の
サークル活動
アルバイト等の
就労活動
大学 昼間部 国立 18.79 7.4 6.96 5.88 8.33
公立 18.75 7.04 5.52 4.44 10.01
私立 18.66 6.11 4.57 6.94 10.31
平均 18.69 6.39 5.05 6.64 9.93

 国立・公立・私立ごとで見ても、平均で見ても、「大学の授業」に費やされる時間の次に「アルバイト等の就労活動」がランクされる。(平均では『大学の授業:18.69時間』『アルバイト等の就労活動:9.93時間』『文化・体育等のサークル活動:6.64時間』…の順)

 (ちなみに、国立では「大学の授業」「授業関連の学習(予習・復習)」「授業外の学習」の“学習関連”3項目の小計が33.15時間、公立では3項目の小計が31.31時間、私立では29.34時間となっている。)

学生の「収入状況」は下記の通り。

<平成18年(2006年)度>
収入・総額2,190,500円
(内訳)家庭からの給付…68.3%、奨学金…13.7%、アルバイト…15.4%、定職・その他…2.6%

学生のアルバイトによる収入額は、約33万7000円となっている。
前回(平成16年度)の調査結果では…

<平成16年(2004年)度>
収入・総額2,200,300円
(内訳)家庭からの給付…65.9%、奨学金…14.0%、アルバイト…15.7%、定職・その他…4.4%

となっており、総収入に占める「アルバイト」の収入は15%超を維持した状況である。今や大学生の「懐を温める」ため、「生活を維持させる」ためにはアルバイトは欠かせない…と言っても過言ではあるまい。

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受験生応援特集2009 Yahoo!学習 掲載期間:2008年12月1日〜2009年3月31日